電子実験ノート(ELN)徹底比較!無料/国内/海外おすすめ10選|特徴・機能で選ぶ導入ガイド【2025年版】

電子実験ノート(ELN)徹底比較!無料/国内/海外おすすめ10選|特徴・機能で選ぶ導入ガイド

この記事では、国内外の主要な電子実験ノート(ELN)10選厳選してを徹底的に比較検討します。
特徴や機能、国内製か海外製か、無料プランの有無といった多角的な視点から、あなたの組織に最適な製品を見つけるための導入ガイドとしてお役立てください。

この記事を読めば、ELN選定で失敗しないためのポイントを理解し、自信を持って導入を進めることができるようになります。

電子実験ノート「Jikken Note」のサービスとは?>>

目次

電子実験ノート(ELN)とは?

電子実験ノート(ELN:Electronic Laboratory Notebook)という言葉自体はご存知の方も多いかもしれません。
しかし、その本質的な価値や、なぜ今多くの研究機関で導入が進んでいるのかを改めて確認しておきましょう。
ELNは、単なるデジタルメモではなく、研究開発プロセスそのものを革新する可能性を秘めたツールです。

定義と役割|「実験記録を資産に変える」ツール

電子実験ノート(ELN)とは、従来、紙のノートブックで行われていた実験計画、操作記録、観察、結果などのすべてをデジタル形式で記録・管理するためのソフトウェアシステムです。

その最大の役割は、日々の実験記録を単なる「記録」から、検索・再利用・共有が可能な「知的資産」へと昇華させることにあります。
これにより、研究データの属人化を防ぎ、組織全体で知識を蓄積・活用する基盤を構築します。

紙ノートとの違い|再現性・検索性・証拠性の向上

紙のノートと比較して、ELNは研究の質と効率を飛躍的に向上させる多くの利点を持っています。
特に「再現性」「検索性」「証拠性」の3つの観点で大きな違いがあります。

項目紙の実験ノート電子実験ノート(ELN)
検索性手作業で探す必要があり、非常に非効率。キーワード、日付、実験者などで瞬時に検索可能。
共有・共同編集コピーや回覧が必要。リアルタイム共有は不可能。クラウド上でリアルタイムに情報共有・共同編集が可能。
証拠能力・信頼性追記や改ざんが容易。第三者による証明が困難。タイムスタンプ機能で記録の非改ざん性を証明。
データ連携分析機器のデータは手作業で転記・添付が必要。分析機器や他のシステムからデータを直接インポート可能。
保管・管理物理的な保管スペースが必要。紛失や劣化のリスク。クラウドやサーバーで安全に保管。バックアップも容易。
テンプレート都度手書きする必要があり、フォーマットが不統一。テンプレート機能で記録フォーマットを統一し、入力時間を短縮。

どんな分野・業務に使われているか(化学・生物・医薬・品質管理 など)

ELNは、その汎用性の高さから、多様な研究開発分野で活用されています。

  • 製薬・創薬: 創薬研究、プロセス化学、バイオアッセイ、毒物学、製剤開発など。FDA 21 CFR Part 11などの規制要件への対応が求められる分野で特に重要です。
  • 化学・素材: 新規材料開発、合成実験、物性評価、反応プロセスの最適化など。
  • バイオ・ライフサイエンス: 分子生物学実験、細胞培養、遺伝子解析など。
  • 食品・飲料: 製品開発、品質管理、成分分析、官能評価など。
  • 大学・公的研究機関: 基礎研究から応用研究まで、あらゆる分野の学術研究で利用されています。共同研究におけるデータ共有ツールとしても有効です。
  • 製造業の品質管理: 製品の品質検査記録、製造工程の逸脱管理、監査対応など。

電子実験ノート(ELN)を選ぶ前に知っておきたい!7つの比較ポイント

電子実験ノートの導入は、研究の進め方を大きく左右する重要な投資です。
しかし、多種多様な製品の中から自組織に最適なものを選ぶのは簡単ではありません。
ここでは、ELN選定で失敗しないために、比較検討すべき7つの重要なポイントを解説します。
これらの基準に沿って要件を整理することで、客観的な視点から製品を評価し、導入後の後悔を防ぐことができます。

1. 対応分野・専門性

電子実験ノートを選ぶ際は、研究現場で本当に役立つ機能が備わっているかを確認することが大切です。

例えば、紙ノートをスキャンして手書き文字まで検索できるOCR機能や、リスクアセスメントを効率化する仕組みは、化学・バイオを問わず幅広い研究に応用できます。また、タイムスタンプによる記録の信頼性確保や、クラウドでの保存・共有といった機能は、どの分野の研究でも日常的に必要とされるものです。

特定の分野に偏ることなく、研究全般で役立つ機能を備えているかどうかが、導入後の満足度を大きく左右します。

2. UI・操作性

毎日使うツールだからこそ、直感的でストレスなく使える操作性(UI/UX)は非常に重要です。

研究者がマニュアルを熟読しなくても、基本的な操作ができるかどうかが一つの目安になります。
ドラッグ&ドロップでのファイル添付、テンプレートの呼び出し、入力項目のカスタマイズなど、日常的な作業がスムーズに行えるかを確認しましょう。
無料トライアルなどを活用し、実際に現場の研究者に試してもらうのが最も確実です。

3. 検索性・OCR対応

ELN導入の大きな目的の一つが、過去のデータ資産の活用です。

そのため、必要な情報を迅速に見つけ出せる強力な検索機能は必須と言えます。
キーワードによる全文検索はもちろん、実験日、担当者、使用した試薬や機器といった複数の条件を組み合わせた絞り込み検索ができるかを確認しましょう。
さらに、過去の紙ノートをスキャンして取り込む場合、手書き文字を認識して検索対象にするOCR機能があると、データ活用の幅が格段に広がります。

4. 記録の保全性とタイムスタンプの重要性

実験ノートは、研究成果の正当性を示すだけでなく、知的財産権の主張においても重要な証拠となるため、記録の真正性と保全性が不可欠です。

そのため、記録が「いつ」作成・更新されたのかを証明できるタイムスタンプ機能、および記録内容の改ざんや変更を可視化する変更履歴(監査証跡)機能などが、データの完全性と信頼性を支える基盤となります。

5. チーム共有・クラウド対応

研究はチームで行うものです。
メンバー間でスムーズに情報を共有し、共同で作業を進めるためのコラボレーション機能を確認しましょう。

特定の実験ノートを複数のメンバーで閲覧・編集できるか、コメント機能でディスカッションできるか、といった点がポイントです。
また、場所を選ばずにアクセスできるクラウドベースの製品か、セキュリティポリシー上、自社サーバーで管理するオンプレミス型か、組織の運用方針に合った提供形態を選ぶ必要があります。

6. セキュリティ・アクセス制御

研究データは企業の生命線ともいえる機密情報です。
不正アクセスや情報漏洩からデータを守るための堅牢なセキュリティ対策が講じられているかを確認しましょう。

具体的には、通信やデータの暗号化、定期的なバックアップ、ISO 27001などの第三者認証の取得状況などが挙げられます。
加えて、「誰がどのデータにアクセスできるか」を役職や役割に応じて細かく設定できるアクセス制御機能も、組織的な情報管理には不可欠です。

7. 導入支援(サポート・カスタマイズ)

ツールの導入はゴールではなくスタートです。
導入時のデータ移行支援や操作トレーニング、運用開始後の技術的な問い合わせに対応してくれるサポート体制の充実度は、ELNを組織に定着させる上で非常に重要です。

特に海外製品を検討する場合は、日本語でのサポートが受けられるかを確認しましょう。
また、既存の業務フローに合わせて画面やテンプレートをカスタマイズできる柔軟性も、現場の受容性を高める上で重要なポイントとなります。

おすすめ電子実験ノート(ELN)を徹底比較!無料/国内/海外のおすすめ10選【2025年最新版】

市場には国内外の様々な電子実験ノート(ELN)が存在し、それぞれに特徴があります。
ここでは、

  • 無料で気軽にお試し可能
  • 安心の国内サポート体制
  • 高機能を誇る海外製ツール

という3つのカテゴリに分け、おすすめの製品を比較・紹介します。
まずは、ここで紹介する製品の一覧比較表をご覧ください。

無料で試せる電子実験ノート(ELN)おすすめ4選【導入ハードルが低い】

本格導入の前に、まずはコストをかけずにELNの使用感を試してみたい、というニーズは非常に高いです。
無料プランやオープンソースのELNは、スモールスタートに最適です。
ただし、機能制限やサポート体制には注意が必要です。

Jikken Note|3カ月間、全機能を無料体験

Jikken Note|3カ月間、全機能を無料体験

引用元:https://jikken-note.com/

Jikken Noteは、日本の研究現場に特化した電子実験ノート(ELN)で、紙ノートの自由さとデジタルの検索性を融合した“ハイブリッド型”の記録ツールです。手書きノートのスキャンからテキスト抽出までを自動化するOCR機能、タイムスタンプ付きの記録保存、共有・検索機能を備えており、研究の再現性と透明性を高めます。

さらに、法律で義務化された化学物質のリスクアセスメント機能を標準搭載しており、安全管理を効率的にサポートします。操作は直感的で、化学・生物系の研究テンプレートも充実。

現在、3カ月間の無料トライアルで全機能をお試しいただけます。属人化しがちな記録を脱し、チーム全体での記録活用を目指す研究者におすすめです。

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項目内容
ツール名Jikken Note
開発元日本(研究者・現場ヒアリングをもとに設計)
料金プラン3カ月無料トライアル → 有料プランあり
主な機能手書きOCR、タイムスタンプ、検索、共有、タグ管理、リスクアセスメントなど
サポート体制日本語対応・メール/オンラインミーティングによるサポート
導入形態クラウド型
対応ユーザー数トライアル中は無制限(商用プランで制限あり)
研究分野の適性生物・化学分野に特化

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eLabFTW|完全無料のオープンソースELN

eLabFTW

引用元:https://www.elabftw.net/

eLabFTWは、完全無料で利用できるオープンソースの電子実験ノート(ELN)です。実験記録、在庫管理、スケジュール管理といった基本機能を網羅し、有料ツールに匹敵する性能を持ちながら、コストを抑えて導入できる点が魅力です。ただし、使用には自前のサーバー環境が必要で、インストールや運用にはある程度のITスキルが求められます。セキュリティと自由度を重視する研究チームや、コスト重視で運用したい中小ラボにおすすめの選択肢です。

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項目内容
ツール名eLabFTW
開発元オープンソース(フランス発)
料金プラン完全無料
主な機能実験記録、在庫管理、スケジュール
サポート体制フォーラム、ドキュメント(英語)
導入形態オンプレミス(自前サーバー)
対応ユーザー数無制限(インストール次第)
研究分野の適性汎用、IT対応可能なチーム向け

SciNote|チーム研究と規制対応を両立

SciNote

引用元:https://www.scinote.net/

SciNoteは、チームでの共同研究を効率化しつつ、法規制にも対応できる電子実験ノート(ELN)です。実験のワークフローをテンプレート化し、タスクを研究メンバーに割り振る機能が特徴。さらに、FDA 21 CFR Part 11に準拠した電子署名や監査証跡機能を備えており、製薬やライフサイエンス業界でも安心して利用できます。無料プランは最大5ユーザー・1GBストレージまで使えるため、まずは小規模チームでの導入に適しています。国際的なスタンダードを満たしたELNを検討したい方におすすめです。

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項目内容
ツール名SciNote
開発元SciNote LLC(スロベニア)
料金プラン無料プランあり(5ユーザー・1GB)/有料プランあり
主な機能ワークフロー管理、タスク割当、電子署名、監査証跡
サポート体制チケット制、ナレッジベース(英語)
導入形態クラウド型
対応ユーザー数無料は5名まで、有料で拡張可能
研究分野の適性製薬・ライフサイエンス・規制対応が必要なチーム向け

LabArchives|教育機関で定番の学術向けELN

LabArchives

引用元:https://www.labarchives.com/

LabArchivesは、大学や研究機関を中心に世界中で広く導入されている電子実験ノート(ELN)です。教育現場での利用を前提に設計されており、直感的な操作性と学生・教員間のスムーズな共有機能が大きな特長です。記録・保存・検索など基本機能がシンプルに使えるうえ、LMSとの連携や講義向けテンプレートも提供されています。アカデミア向けには無料プラン(100MB)も用意されており、授業や研究実習などにも対応。本格運用には有料プランが必要ですが、初学者から指導者まで幅広く活用できる“学術スタンダード”なELNです。

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項目内容
ツール名LabArchives
開発元LabArchives, LLC(米国)
料金プランアカデミア向け無料(100MB)/有料プランあり
主な機能実験記録、共有、検索、テンプレート、教育用LMS連携
サポート体制メール、チュートリアル、教育機関向けリソース(英語)
導入形態クラウド型
対応ユーザー数無料は制限あり、有料で多数ユーザー対応
研究分野の適性学術研究、教育現場、学生指導向け

無料で使える電子実験ノート(ELN)おすすめ4選比較表

製品名提供形態無料プランの主な制限特徴
Jikken Noteクラウド3ケ月無料トライアル手書きOCR、リスクアセスメント機能
eLabFTWオープンソースなし(自己ホスティング)高機能、在庫管理、スケジュール管理
SciNoteクラウド5ユーザー、1GBストレージワークフロー管理、コンプライアンス対応
LabArchivesクラウド100MBストレージ、一部機能制限アカデミアでの実績豊富、シンプル

国内開発電子実験ノート(ELN)おすすめ3選【サポート重視・安心導入】

海外製品は高機能ですが、「英語のUIに抵抗がある」「日本語でのきめ細やかなサポートが欲しい」という声も少なくありません。
ここでは、日本の研究環境を熟知した国内企業が開発するELNを紹介します。

Jikken Note|紙ノートの方もそのまま使える、日本発のハイブリッドELN

Jikken Note|紙ノートの方もそのまま使える、日本発のハイブリッドELN

引用元:https://jikken-note.com/

Jikken Noteは、日本の研究現場から生まれた電子実験ノート(ELN)で、紙の自由な記録スタイルとデジタルの検索性・共有性を融合したハイブリッド型の設計が特徴です。

手書きノートをスキャンして検索可能にする日本語OCR機能、改ざん防止に役立つタイムスタンプ、クラウド共有や履歴管理に加え、法律で義務化された化学物質のリスクアセスメントを効率化できる機能 も備えています。

国内に特化したサポート体制により、初めてELNを導入する研究チームでも安心。現在は3カ月間の無料トライアルが提供されており、信頼性と実用性を兼ね備えた実験記録ツールとして注目されています。

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項目内容
ツール名Jikken Note
開発元日本(研究現場の声をもとに開発)
料金プラン3カ月無料トライアル/以降は月額・年額プランあり
主な機能手書きOCR、検索、タイムスタンプ、履歴管理、共有、リスクアセスメント
サポート体制日本語対応(メール/オンラインミーティングによるサポートあり)
導入形態クラウド型
対応ユーザー数トライアル中は無制限(本契約後はプランにより変動)
研究分野の適性生物・化学分野に特化・紙ノート運用からの移行向け

NEXS|日本の研究現場に特化した高セキュリティELN

NEXS

引用元:https://labinformatics.jp/NEXS/

NEXS(ネクス)は、日本国内の大学・公的研究機関・企業ラボを対象に開発された、高セキュリティかつ堅牢な電子実験ノート(ELN)です。アクセス権限や操作履歴の厳格な管理、強力な暗号化保存など、機密性の高い研究記録の保全に特化した設計が特長です。システム連携やログ取得機能も充実しており、監査や内部統制にも対応。クラウド型とオンプレミス型の両方に対応しており、研究分野やセキュリティポリシーに応じた柔軟な導入が可能です。操作性はやや業務系寄りですが、日本語サポートも整っており、産学官問わず導入が進む注目の国産ELNです。

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項目内容
ツール名NEXS(ネクス)
開発元日本(研究支援IT企業による開発)
料金プラン要問い合わせ(規模・導入形態により変動)
主な機能実験記録、履歴管理、権限制御、システム連携、暗号化保存
サポート体制日本語対応(導入・運用サポートあり)
導入形態クラウド型/オンプレミス両対応
対応ユーザー数小〜大規模まで対応(プランにより調整可能)
研究分野の適性機密性が高い研究/国立大学・企業ラボ向け

OpreX Informatics Manager|製造・品質管理と連携するYokogawa製ELN

OpreX Informatics Manager

引用元:https://www.yokogawa.co.jp/solutions/products-and-services/life-science/oprex-informatics-manager/

OpreX Informatics Managerは、横河電機が提供する製造業・研究開発現場向けの統合情報管理プラットフォームで、ELN(電子実験ノート)としての機能も備えています。試験記録や分析データ、バッチデータなどを一元的に収集・可視化・管理でき、LIMS・MES・ERPといった他システムとの連携にも対応。特にGMP・GLPなど規制が厳しい環境下での品質保証やトレーサビリティを重視した設計が特長です。ELNとしては少々大規模かつシステム連携前提ですが、製薬・化学・食品などの製造系ラボで、プロセス連動型の記録管理を構築したい企業に最適です。

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項目内容
ツール名OpreX Informatics Manager
開発元横河電機株式会社(日本)
料金プラン要問い合わせ(企業向けカスタム導入)
主な機能ELN、LIMS、試験・分析管理、システム連携、監査証跡
サポート体制導入支援・技術サポート(日本語/英語)
導入形態オンプレミス/ハイブリッド構成可能
対応ユーザー数中〜大規模組織向け(多拠点・多部門管理)
研究分野の適性製薬、化学、食品、品質保証・製造連携が必要な企業ラボ向け

国内開発電子実験ノート(ELN)おすすめ3選比較表

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製品名提供形態おすすめしたい方特徴
Jikken Noteクラウド化学・生物・製薬分野の大学、研究機関、民間企業など手書きOCR対応、紙ノートとの併用OK、リスクアセスメント付きのハイブリッド型
NEXSクラウド日本国内の国公立大学・産業技術研究機関、安全性が求められるラボ高セキュリティ設計、研究倫理や法令遵守に配慮、学認対応
OpreX Informatics Managerオンプレミス/ハイブリッド製薬・化学・食品などの企業ラボ、品質管理・製造連携が必要な研究開発部門LIMS/MES連携可、GMP・GLP対応、試験データと製造工程の一元管理が可能

海外製電子実験ノート(ELN)おすすめ3選【高機能&大規模対応】

グローバルな研究機関や、最先端の機能を求める大規模な組織には、海外製の高機能ELNが適しています。
豊富な導入実績に裏打ちされた、洗練された機能が魅力です。

RSpace|学術研究に強い高信頼ELN

RSpace

引用元:https://www.researchspace.com/

RSpaceは、大学・研究機関・バイオテック企業などで広く採用されている学術研究向けの電子実験ノート(ELN)です。研究記録の保存・共有・検索に加えて、LIMSやDropbox、OneDriveなど外部システムとの連携機能が充実しており、既存のITインフラとの親和性が高いのが特長です。さらに、文書のバージョン管理、電子署名、監査証跡など、研究の再現性と信頼性を担保するための機能も網羅。クラウド型とオンプレミス型の両方に対応しており、規模の大きな研究チームにも柔軟に対応できます。アカデミック機関向けには無料トライアルやディスカウントも用意されています。

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項目内容
ツール名RSpace
開発元ResearchSpace(英国)
料金プラン無料トライアルあり/学術機関向け割引あり
主な機能実験記録、電子署名、監査証跡、外部連携、バージョン管理
サポート体制英語サポート(ドキュメント・メール)
導入形態クラウド型/オンプレミス両対応
対応ユーザー数大規模チーム・学術機関向けにスケーラブル対応
研究分野の適性ライフサイエンス、基礎研究、学際プロジェクトなど

Labguru|研究データとラボ運営を一元管理できるELN+LIMS

Labguru

引用元:https://www.labguru.com/

Labguruは、ELN(電子実験ノート)とLIMS(ラボ情報管理システム)を統合した、研究データとラボ運営の包括的な管理が可能なクラウド型プラットフォームです。実験記録の保存・共有・検索はもちろん、試薬や機器の管理、プロジェクトの進捗トラッキング、データの視覚化なども1つの環境で完結。特に製薬・バイオ・農業研究などのR&D現場での導入実績が豊富です。FDA 21 CFR Part 11準拠の監査証跡や電子署名機能も備え、規制対応が求められる研究でも信頼性を発揮します。複雑な研究プロジェクトやラボの業務効率を最大化したい組織に最適です。

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項目
内容
ツール名Labguru
開発元BioData Inc.(米国/イスラエル)
料金プラン無料トライアルあり/有料(機能と人数に応じたカスタム課金)
主な機能ELN、LIMS、在庫管理、進捗管理、視覚化、電子署名
サポート体制英語サポート(チャット・ヘルプセンター・メール)
導入形態クラウド型
対応ユーザー数中〜大規模チーム向け(スケーラブル)
研究分野の適性製薬、バイオ、アグリテック、規制対応研究に最適

Signals Notebook|大手製薬・化学企業で採用される業界特化型ELN

Signals Notebook

引用元:https://revvitysignals.com/products/research/signals-notebook-eln

Signals Notebookは、PerkinElmer(現Revvity)が提供するエンタープライズ向けの電子実験ノート(ELN)で、製薬・化学・素材系企業での導入実績が非常に豊富な高機能ELNです。構造式描画ツールやスペクトルファイルの取り込みなど化学研究に特化した機能が充実しており、研究データの精密な記録・共有・検索をサポートします。また、FDA 21 CFR Part 11準拠の電子署名・監査証跡・アクセス管理など、コンプライアンス対応も万全。社内LIMSや外部データベースとの連携も可能で、グローバルな研究開発体制にも対応できる設計となっています。高度なデータ管理を求めるR&D部門に適したELNです。

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項目内容
ツール名Signals Notebook
開発元PerkinElmer(現 Revvity/米国)
料金プラン有料(問い合わせベース)/トライアルの有無は個別確認
主な機能実験記録、構造式描画、スペクトル添付、電子署名、監査証跡
サポート体制英語対応(導入支援・専用サポートあり)
導入形態クラウド型(企業向けにオンプレ対応も可)
対応ユーザー数大規模企業向けに柔軟に対応
研究分野の適性医薬品、化学、マテリアル、法規制下のR&Dに最適

海外製電子実験ノート(ELN)おすすめ3選比較表

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製品名提供形態おすすめしたい方特徴
RSpaceクラウド/オンプレミス全分野OfficeライクなUI、データ構造化
Labguruクラウド全分野ラボ管理統合型オールインワン
Signals Notebookクラウド化学、生物学PerkinElmer社製、分析機器連携

電子実験ノート(ELN)「Jikken Note」が選ばれる【6つの強み】

数ある電子実験ノートの中で、なぜ「Jikken Note」が多くの研究現場で選ばれているのでしょうか。
それは、日本の研究者が抱える特有の課題に寄り添い、既存の製品にはない独自の価値を提供しているからです。
ここでは、Jikken Noteが持つ6つの核心的な強みをご紹介します。

核心的強み①:手書き文字も検索できるOCR機能

長年書き溜めた紙の実験ノートは、貴重なデータ資産です。Jikken Noteは、その資産を無駄にしません。
既存のノートをスキャンするだけで、独自開発のOCR(光学文字認識)エンジンが手書き文字をテキストデータ化。
一般的な手書き文字であれば90%以上の高精度で認識し、過去の膨大な記録の中から必要な情報を瞬時に検索できます。

核心的強み②:ワンクリック・リスクアセスメント機能

研究者の安全確保は最優先事項です。Jikken Noteは、労働安全衛生法で義務付けられているリスクアセスメントを、実験計画段階でワンクリックで実行できる機能を搭載しています。
3,000件以上の化学物質データベースに基づき、実験の潜在的な危険性を自動で評価。
コンプライアンス対応の工数を大幅に削減し、より安全な研究環境の実現をサポートします。

核心的強み③:手書きノートの取り込みに対応|“紙文化”も活かせるハイブリッド型

「いきなり全ての記録をデジタルに移行するのは抵抗がある」という声に応え、Jikken Noteは紙とデジタルの“良いとこ取り”を実現しました。クラウドで作成した計画書(マテメソ)を印刷し、実験中はそこに手書きでメモ。
実験後にスキャンしてアップロードすれば、OCR機能でデジタルデータとして一元管理できます。
使い慣れた紙のノートの自由度と、デジタルの検索性・共有性を両立した、新しいワークフローを提案します。

核心的強み➃:日本人のための電子実験ノート|日本語対応&直感的UI

海外製の高機能なツールも魅力的ですが、英語のインターフェースや複雑な操作に戸惑うことも少なくありません。Jikken Noteは、企画から開発まで全てを日本国内で行っています。
日本の研究者の思考プロセスに合わせた直感的な画面設計と、隅々まで配慮された日本語表示で、誰でもマニュアルレスで使い始めることができます。

核心的強み➄:導入・定着までを支援するサポート体制

ツールの導入で最も重要なのは、現場に定着し、実際に使われることです。Jikken Noteでは、導入時に専任の担当者がお客様の業務フローをヒアリングし、最適な運用方法をご提案します。
過去の膨大な紙ノートのデータ化作業のサポートや、操作説明会の実施など、スムーズな移行と定着までを徹底的に支援します。

核心的強み➅:強固なセキュリティで研究データを保護

研究データは組織の最も重要な資産の一つです。Jikken Noteは、金融機関レベルのセキュリティが求められるISMS(情報セキュリティマネジメントシステム)の国際規格「ISO 27001」認証を取得したクラウドインフラを採用。
通信・保存データの暗号化、定期的なバックアップとデータの冗長化により、お客様の大切な研究データをあらゆる脅威から守ります。

業種別に見るおすすめELN|研究分野に合った製品選び

ELN選定においては、自社の業種や研究分野の特性を考慮することが重要です。
ここでは、主要な分野ごとに、どのような機能が求められ、どの製品が適しているかの指針を示します。

化学・生物分野

この分野では、知的財産の保護や研究成果の再現性、記録の信頼性が特に重要とされています。

求められる機能:

  • 実験記録の履歴管理(監査証跡)
  • タイムスタンプによる変更履歴の自動記録
  • 化学構造式の描画・管理ツール
  • 反応スキームの設計・整理機能
  • 試薬や実験材料の在庫管理との連携

大学・研究室

大学や公的研究機関では、予算の制約、多様な研究テーマへの対応、学生への教育的利用、共同研究のしやすさなどがポイントになります。

求められる機能:

  • 低コストまたは無料プランの提供
  • 分野を問わない汎用性
  • シンプルで習得しやすい操作性
  • 共同研究者とのデータ共有機能

食品・環境・素材系

これらの分野では、製品開発のサイクルを効率化し、品質管理を徹底することが求められます。
レシピや配合の管理、分析データとの連携が重要です。

求められる機能:

  • テンプレート機能によるレシピ管理
  • 分析機器データの自動取り込み
  • バッチ(ロット)管理機能
  • 官能評価などの非定型データの記録

導入前に解消!電子実験ノート(ELN)のよくある質問(FAQ)と注意点

電子実験ノートの導入を検討する中で、多くの担当者様が同じような疑問や不安を抱えています。
ここでは、特によく寄せられる質問とその回答をまとめました。
導入への最後のハードルをクリアにするためにお役立てください。

導入のデメリットや、現場の抵抗が心配です…

デメリットを理解し、丁寧な導入プロセスを踏むことが成功の鍵です。

ELN導入のデメリットとしては、①初期費用や月額料金といったコスト、②新しい操作を覚えるための学習コスト、③従来のやり方を変えることへの現場の心理的な抵抗、が挙げられます。
これらの課題を乗り越えるには、トップダウンで導入を決定するだけでなく、現場の研究者の意見を十分にヒアリングすることが重要です。
まずは特定のチームでスモールスタートする、無料トライアルを活用して現場に使ってもらう、導入によるメリット(検索時間の短縮など)を具体的に説明するなど、丁寧なコミュニケーションと段階的な導入計画が、現場の抵抗を和らげ、スムーズな定着につながります。

過去の紙の実験ノートのデータはどうすれば良いですか?

スキャンしてPDF化するのが基本ですが、OCR機能を使えばさらに活用できます。

長年蓄積された紙の実験ノートは、貴重な財産です。
最も簡単な移行方法は、ノートをスキャンしてPDFファイルを作成し、ELNの各実験記録に添付ファイルとして保存することです。
これにより、紛失リスクを防ぎ、一元管理が可能になります。
さらに、「Jikken Note」のようなOCR機能を備えたELNであれば、スキャンした手書き文字をテキストデータとして認識し、検索対象にすることができます。
これにより、過去の膨大なデータの中から必要な情報を瞬時に探し出すことが可能になり、データ資産の価値を最大限に引き出せます。

クラウドサービスのセキュリティは本当に安全ですか?

信頼できるベンダーを選べば、自社で管理する以上に安全な場合も多いです。

クラウドサービスに企業の重要データを預けることに不安を感じる方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、信頼できるELNベンダーは、非常に高度なセキュリティ対策を講じています。

  • 第三者認証: ISMS(ISO 27001)など、情報セキュリティに関する国際認証を取得しているか。
  • データの暗号化: 通信時(SSL/TLS)および保存時のデータが暗号化されているか。
  • データセンターの安全性: 24時間365日の監視体制や災害対策が施されたデータセンターを利用しているか。
  • バックアップ: データの定期的なバックアップと、迅速な復旧体制が整っているか。

これらの対策により、個人や一組織で管理するよりも堅牢なセキュリティ環境が提供されているケースがほとんどです。
導入前にベンダーのセキュリティポリシーを確認することが重要です。

まとめ:研究開発の未来を拓く、最適な電子実験ノート(ELN)選定のために

本記事では、電子実験ノート(ELN)の基本的な役割から、具体的な製品比較、選定のポイント、導入時の注意点までを網羅的に解説しました。

ELNは、単に実験記録をデジタル化するツールではありません。
検索性の向上による業務効率化、リアルタイムな情報共有によるコラボレーションの促進、そして電子署名や監査証跡による知的財産の保護とコンプライアンス強化など、研究開発の基盤そのものを変革する力を持っています。

最適な一製品を選ぶための道筋は見えてきたでしょうか。
重要なのは、今回ご紹介した7つの比較ポイントに沿って自組織の要求を明確にし、いくつかの候補に絞った上で、無料トライアルなどを活用して実際の使用感を確かめることです。

この記事が、あなたの組織にとって最適な電子実験ノートを選び出し、研究開発の未来を拓く一助となれば幸いです。

紙ノートからの脱却を後押しする「Jikken Note」という選択肢

「デジタル化したいけど、紙ノートの使いやすさも捨てがたい」——そんな声に応えて生まれたのがJikken Noteです。
手書きの自由さと検索性の高いデジタル管理を両立し、現場の負担を最小限に抑えながら、研究の再現性と信頼性を飛躍的に高めます。
日本の研究現場に根ざした本製品は、はじめてのELN導入にも最適です。

  • 手書きOCRで紙ノートの検索が可能
  • 記録からリスクアセスメントまで一気通貫で管理
  • 日本語UIと直感的操作で定着率が高い
  • 3カ月間の無料トライアルで現場に合うかを検証可能

紙文化を活かした“日本らしいELN”をお探しなら、まずはJikken Noteを試してみてください。
現場に寄り添う国産ELNの実力を、ぜひ体感ください。

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